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ランサムアクターとの交渉とセキュリティ

2025年12月10日

ランサムウェア攻撃が企業や組織を襲うと、システム停止やデータ暗号化という目に見える被害だけでなく、「交渉」という想像しにくい対応が現実の選択肢として浮かび上がります。実際に国内外の攻撃事例からは、「無反応でいるより、戦略的に交渉することで被害や時間的損失を減らせる」という考え方が広まりつつあります。

今回のコラムでは、交渉を被害制御と復旧戦略という視点で考えてみました。

ランサムウェア攻撃後の対応として交渉が注目されるようになった背景には、単に「身代金を払うか否か」という二者択一を超えた多様な目的があります。交渉は時間を稼ぎ、攻撃の全容を把握し、追加被害を防ぐための「戦略的プロセス」として位置づけられるようになってきました。

交渉がもたらす価値とは

交渉を行う主な効果は次の通りです。
時間的猶予の確保
交渉が進む間に、復旧策の検討やバックアップのリストア、法務対応の準備ができます。
情報の把握と検証
攻撃者からデータ損失状況や暗号化範囲の詳細説明を引き出し、真偽や影響範囲の検証に役立てることができます。
交渉の成果としての影響緩和
米国の調査では、交渉を行った企業の約半数が最初の要求額より低額で落としどころを見つけた例があるとの報告もあります。

誰が交渉すべきか

攻撃者との直接やり取りにはリスクが伴います。安全な通信確保や法律・制裁の検討、心理的な駆け引きなど、専門的な知識と経験が必要です。
実務面では、以下のような専門チーム構成が考えられます。

交渉担当(技術+心理戦略)
法務(制裁回避・契約対応)
フォレンジック(被害範囲分析・証拠保全)
経営層(意思決定)
保険担当(サイバー保険との調整)
当局連携(警察・CERT 等)

これが「交渉は専門家チームに託すべき」という声がある理由です。

交渉の注意点

交渉は万能ではありません。以下の点に留意が必要です:
身代金を支払っても復旧できる保証はない
復号ツールが機能しない場合があるほか、追加被害を受ける可能性も指摘されています。
支払いが将来的な標的となる助長要因になり得る
支払う選択は長期的な「攻撃誘因」となり得るとの懸念もあります。
法令・制裁・保険との整合性
支払い方法や相手側組織が制裁対象の場合、法的リスクが生じることがあります。

リスクを抑えるための準備

日常的な準備としては、バックアップや復旧手順の整備、標的型攻撃の防止策、インシデント対応計画の体系化が先決です。交渉はあくまで最悪時の「戦略的対応」であり、平時からの備えがリスクを低減します。

 

交渉は単なる「妥協」ではなく、被害制御と復旧戦略の一つです。攻撃対応プロセスの選択肢として「交渉」という視点を理解し、実装・運用することが重要です。

結論:ランサムアクターとの交渉はプロに任せるべき!


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